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「おぃ、マナブー。何か京が呼んでっぞー」
後ろから聞こえるこの声…
振り向くと
予想通りの顔が待っていた
そう言ったのは
俺とも京とも仲のいい
友達で、クラスメートの
夜空(ヤスアキ)
だった…
いつものように
呑気な顔をしている
夜空は知らないだろう…
自分が
俺を足止めするために
京に利用された事を
『クソ京め!!
友達を利用しやがって…。
俺もそう言って、誰かを
利用すればよかった…』
こんな事を思う俺は
最悪なのだろうか?
だが、今はそうしてでも
京と会いたくないのは事実だ
『ごめん夜空ー。
俺急いでるから!!』
そう言いまた背を向け
教室から出ようとする
今ぱっと見た所
かなり京との距離が縮んでいる
さっき時間を夜空に
稼がされたせいだ
再び残り1mの距離を
今度は走って
(走るような距離でもないが)
出口へ向かう
教室を出た!!
周りの形振りは構わず
ダッシュで廊下を走る
どこに向かうかは分からない…
でも
京から逃げられればそれでいい
『………
まるで「リ●ル鬼ごっこ」
だな……』
内心そんな事を思う
後ろから
誰かの走る
足音
が聞こえる
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