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教室から離れたところを
俺は走っている
京は…多少離れてはいるが
一応俺を追ってきている
逃げる努力はしたが
見ての通り
あまり効果はなかった
だから、分かる
このまま逃げても
京がこの様子は
ずっと付いて来る
『ストーカー!!!』と
呼んでやりたい気分だ
そう思いながら
角を曲がったとき
丁度隠れるのに手頃な
. . . . . .
普段は開いていない教室が
開いているのに気付く
ここはあまり人気もない…
後ろの京は…?
後ろを振り返り確かめる
足音はするがまだ来てない
思ったより距離は
ひらいていたみたいだ
『このまま逃げるより
ここで京が
通り過ぎるのを待った方が
いいかもしれない…』
そう判断し中に入る
中には使われていない
机や椅子、教卓が
積んだりして置いてあった
わずかだが人が通れるように
机と机の間に
透き間が空けてある
入り口と奥と真ん中辺りには
少しゆったりと座れるような
スペースもある
ここで座り込みたい気分だが
万が一、「京が来てしまった」
ときのことを考えて
真ん中のスペースに向かい
座り込む
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