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「・・・・・何」
っ!?
俺は幻聴でも
聞いたのだろうか?
でも、
何年間も一緒に居るから
分かる
この声は
今聞こえたのは
紛れもなく
京の声だった…
大きくもなく、はっきりとも
聞き取れるような
声ではなかったが――。
まさかと思い
そのままの体制で
辺りを急いで見渡す
『――居ない。』
相変わらず
机が周りを囲み
所々に椅子と教卓が在るだけだ
よっぽど、俺は馬鹿らしい
そうでなければ
空耳で京の声が
聞こえるはずがない
そう思い俯いたとたんだった
「愛生」
今度ははっきりと聞こえた
後ろからだ
恐る恐る立ち上がり
後ろを振り向く
京が俺の目の前に
立っていた
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