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それに続けて
言葉を出したいところだが
上手く喋れない
ずっと口をパクパクさせている
せっかく、
俺の本当の気持ちを
京に伝えられそうだったのに…
沈んでいると
京がいつものような顔をして
口を開いた
「いいよ、別に。
愛生の言いたいことは
分かってる。
昨日の出来事を気にして、
僕のこと避けてた事とか
さっきの嘘を
謝りたいんでしょ?」
俺の伝えたかったことを、
京は全部言い当てた
本当の兄弟ではないけど
昔から何でも俺のこと
言い当ててられていた
言葉がでないため
それが、当たっていることを
頷いて示そうとする
意識していないのに、
昨日のことと言われ
あの記憶を
思い出してしまった俺は
照れながらも
コクリと顔を動かし
京にそれが、
本当であることを示した
「また照れてる。
愛生は素直じゃ
ないんだから
まぁ、そこが可愛かったり
するんだよね。
授業サボったついでで
昨日の続きでもやる?」
笑いながら…でも
獲物を見つけた獣の目をして
京は俺の頷きに応えた
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