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再び静まりかえる教室
さっきよりも
よりいっそう、室内が
静かに感じる
遠くの廊下に
俺の声がエコーしていく、
感じの音が聞こえた気がする
……・・・・・・やばい
確実にやばい
今の大声は、絶対に
誰か聞こえてた
この机と椅子が詰まった教室は
生徒たちが普段使っている、
教室からはそこそこ
離れているが
職員室からは
さほど離れていない
ついでと言えばなんだが…
実は今居る教室の戸も
開きっぱなしだったりする
サーっと血の気が引く俺
助けを求めるようにして
京をみる
じっと俺のことをみた後
一旦目線をはずして
ため息を一つ出してから
呆れた顔で京の口が開かれる
『ば・か』
声に出していないが
口の動きではっきりと
読み取れる
いらっときたが
今度はちゃんと小声で言い返す
「お前があんなこと
言うせいだ!」
「でも、
大声を上げたのは
愛生だよ」
うっ……
痛いところを付かれてしまった
「‥‥それもそうだけど…」
俺が言葉を濁して
再び沈黙が訪れた時だった
カツ‥コツ‥カツ‥コツ‥‥
廊下から足音が聴こえる
徐々にその音が
大きくなっていく
こちらに近づいてきている?
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