私と母

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私の話に戻るが、小学六年の夏。 私が初体験をしたのは、その歳だった。 体も周りの同年代より大きかった私は、姉の助言で年齢は十六だと言っていた為、誰も早い初体験だとは思いもしなかったようだ。 煙草、酒、単車。 お金、遊び。 今までを通して生きて来た中、あの十二歳の時が、一番最低な人間だったと思う。 そんな事を繰り返し、私はついに児童相談所へ送られる事になった。 もぉ小学校も卒業を迎える間際だった。 父が呑んだくれて、子供を全うに育てられないとの判断だった。 確かにそぉかも知れない。 私の記憶の父は、酒に溺れ、糖尿病になって体調を崩し、アル中の駄目親父だった。 でも、児童相談所に入れられる理由を作ったのは、他でもない私だった。 駄目親父だけど、優しい人だった。 愚かなのは、自分の歪んだ人生を、いつも人のせいにしてた、私だ。 こうして私は卒業式までの日々を、児相で過ごす。 卒業式の朝、中学の制服をもって迎え来たのは、学校の先生だった。 見知らぬ制服だった。
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