~手紙~

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いまはまだ春休みなので学校は始まっていない。 なのに何故こんな時間に起きなければならないのかというと… 簡単なことだ。 今日は朝からアルバイトがあるからだ。 ゆっくりと着替え、自室から台所へ移動する。 菓子パンをいくつか棚から取り出し、居間で食べることにする。 柳雅は現在一人暮らしだった。 仕事人間である父親の元から離れ、ちいさなアパートで暮らしていた。 母親は父親に愛想を尽かし、妹を連れて出ていった。 今はただ、学校に通い、生活費を稼ぐためにアルバイトに通い、寝て起きる。それを繰り返す生活を始めて1年になる。 高校に進学することになってからすぐに家を出た。 父親としても息子など仕事の重荷程度にしか捉えていなかったのだろう。 あっけなく許可は降り、生活に不自由無い程度の仕送りは貰っている。 それでも 必要以上にその金を使うのは嫌だったからアルバイトを始めた。 家を出る時間が近づき、いつものように家を出る。
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