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「高校受験……かぁ。まさか静香ちゃんや出来杉くんと同じ高校を僕が受験するとはね」
堅い布団の上で呟いて僕は小さく笑った。小学校のころの僕を知っている人は皆突然の変化に驚いたものだった。
「のびちゃんが勉強してるなんて」
「この参考書は三冊しかないんだ、のび太の分は……って、エッ!?」
「お~い、のび太野球しようぜ~。なにぃ? 勉強だぁ? 俺様の言うことが聞けないって、の……か? つうかお前熱でもあるのか? あとでうまいもんもっていってやるから今日は早く帰って寝てろよ」
全く、みんな僕を馬鹿にしすぎだ。確かに僕は勉強は得意じゃなかったし興味もなかったけど、それにしたって失礼な話だ。
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