188人が本棚に入れています
本棚に追加
「そっか。よかった」
オレンジ色をした淡い光の中で、ドラえもんが微笑むのが見えた。
「どうしたの?」
「なんだか、緊張して眠れなくって」
苦笑するドラえもん。相変わらずの心配症だ。
「変なの。僕のことなのに。それにもし落ちてても滑り止めには受かってるんだから」
僕は笑う。
「そうだけどさ。けどやっぱり僕にとっては集大成みたいなものだからさ」
「大袈裟だなぁ」
「自信はあるかい?」
「もちろんさ」
「そっか」
そこで、ドラえもんはなぜか、少し悲しそうに、そして残念そうに笑った。
最初のコメントを投稿しよう!