はじまり~

8/29
前へ
/207ページ
次へ
 そして、 「受かっててね、僕のためにも」  続ける。  僕はこの時、彼女の表情の変化に気づくこともなく、笑った。 「たぶん大丈夫。明日結果がわかったら一番に電話するよ」  今日は本命の合格発表の前日。  何も知らない僕が、彼女と過ごした最後の夜だった。
/207ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加