【序章】

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 ソルの世界に住むボルド民にとっての異形の者は、理解力のある良識な存在が大多数を占めている。  戦争が原因でボルド民との間にあった溝を埋める事は難しかったが、それでも数年でほとんど良好な関係へと生まれ変わる。  あとに残ったのは、互いの世界にある様々な交換だった。  それは情報の交換であり、物流であり、互いの文化の交流でもある。  ソルはボルドとは異なり人間はいない。  厳密に言うと、純粋なる人間は存在せず、大抵なツノがあったり翼があったり、不可思議な能力があったりと様々だ。  確たる事実として危害を被る心配は杞憂であると判ると、ボルド民達はソルの様々な文化を吸収して行った。
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