【序章】

15/18
前へ
/164ページ
次へ
 対するソルも似たり寄ったりな理由でボルドの文化を見習う事になる。  ボルドの持つ固有の文明は、ソルにとって真新しい物ばかりだった。  特に際立って興味を惹かれたのは――化学及び工学文明を礎として築き上げられた、機械的あるいは科学的な物品だ。  ソルの基本的な進歩は、超自然現象を基礎に作られた、魔法的な物から築き上げられている。  ソルの世界に産まれる者は、一切の例外なく何らかの非科学的な力を、最低でも一つは持って産まれて来る。  ………が。  それは飽くまで一つ以上でしかなく、凡庸性に欠ける代物であった。  しかし機械は科学的な根拠を元に計算されたエネルギーを動力源としている為、  特別な能力の有無に関与する事なく、誰にでも使う事が出来る。
/164ページ

最初のコメントを投稿しよう!

116人が本棚に入れています
本棚に追加