【序章】

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 その世界の名は、ボルドと言った。  名前の由来は諸説あるが、世界が創造された時に産まれた最初の空間(世界)の呼び名をボルドと呼んだ事から、  世界全体を意味する単語へと昇華して行った……と、言う説が一般的だ。  ボルドと呼ばれる世界には、  主に五つの巨大な大陸と――  二つの小大陸、  六つの海域があり、  これらの陸地にて星の数ほどの生命が誕生して行った。  天文学的な数値にも上るだろう無数の生命は、常に弱肉強食の矢面に立ち、種の存続を賭けて戦い続けた。  戦いは億年単位で続いた。  気の遠くなる様な悠久の時を超え、最後に種の繁栄を極めたのは……人間だった。
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