‐いらないモノ?‐

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私は毎朝、挨拶をしてくれる人もいない教室に足を踏み入れるたび胃をキリキリ痛めていた…    普段の授業は先生の話を聞いているだけでほとんど時間は過ぎたからまだよかった。  でもグループを組んだり、2⃣人組になって行動しなければならない時のグループ決めは苦痛の時間でしかなかった…  偶数の人数ならよかった。でもその時女子は奇数… 必ず1⃣人あまる。  それは決まって自分だった。   みんなの笑顔はたいてい最後の余った私の顔を見て消えた…  「どうする?」  『どっか入れてあげないと…』  その会話は私にとって、まるでいらないモノのなすり合いのようだった…    大概は「じゃあ、いいよ…」と誰かが言って入れてくれたけれど、その顔はいつだって笑っていなかった。いや、少しくらい笑っていたかもしれないけれど、私には笑っていないように見えていたのかもしれない…
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