戦闘×始まり

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ガチャ 「!」 後頭部に冷えた鉛が突きつけられているのがわかる。 「いつも油断はするなといっておろう?」 「じ、じじい!」 実の祖父である黒威剛十狼だ。 確かに勝利の余韻に浸っていたのはミスだった。 すぐその場を離れるべきだ。 だが、 コン、コンコン リズミカルにつま先で床を蹴る。 「お前がいることなんてお見通しだっつーの!」 「なに?」 ペチャ 最後の音と共に靴のかかと部分が開き、ケチャップが飛び出した。 「ぬおう!姑息な!」 「賢いっていってほしいな」 だが、さすがはじじい。 伊達に年食ってはいない。 ケチャップを反応よく飛び退き交わす。 「ふん!」 着地と同時にそのままダッシュに移り、信じられないがいい年の老人は壁を走っていた。 「嘘だろ!」 そして、持っていた杖を抜く。 「仕込みか!?」 「そぅれい!」 上段からの一線を避ける。 が、剛十狼は追撃をかけようと体勢を整えた。 流雨は慌てて銃を抜く。 ピリピリピリ 黒銃から雷のような青白い光がはじけとび、さらに溢れるように黒銃を包む。
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