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「はぁ~」
ベッドの上で漏れるため息。
「ふぅ~」
そして、ため息。
流雨は今年で高校に入ってから二度目の春を迎える事となる。
だが、このため息は、春だから憂鬱とか、百年の恋に落ちたとか、そうゆうものではなく‥‥。
(今日は随分ひどい目にあったな‥‥)
ただ単に疲れただけだ。
流雨の実家は黒威カンパニーという組織の中枢に位置している。
黒威カンパニーは表の顔は大企業、裏の顔はマフィアと、随分と物騒な組織だ。
総帥は黒威剛十狼。
流雨の祖父にあたる。
年寄りなくせに剣術は達人物。
ちなみに、流雨の戦闘術も剛十狼が教えた。
そしてさっきのもその演習。
「はあ~」
流雨は、三度目のため息をはくと静かに瞼を閉じた。
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