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目が覚めた。見覚えの無い所。ここは何処だとばかりにユウキは辺りを見回した。同じぐらいの年齢の少年が四人眠っている。
「この子たちは…?」
ウィーン
扉が開いた。
「おっ。やっと起きたか。」
知らない男が入って来た。
「だっ、誰?」
「そう怯えるな。俺はグロウス。連邦軍の教官だ。」
「連邦軍?」
「そうだ。君たちは俺らに助けられたんだ。」
「そっか…お父さんとお母さんは?」
グロウスは目を背けて言った。
「…手遅れだった。すまない。もっと早く助ける事が出来たら…」
「…死んじゃたんだね…」
「そこに眠っている四人も君と同じなんだ。だから助けた。」
「そうなんだ…」
しばらく沈黙が続いた。グロウスが切り出した。
「一ついいか?」
「何?」
「君たちは俺が育てようと思っているんだがいいかな?」
ユウキはきょとんとした顏でグロウスの顏見つめ、しばらくして口を開いた。
「…いいよ。一人じゃいられないから。」
グロウスは喜んだ顏で、
「よし!これからは俺が父親だからな!」
そう言って部屋を出ようとした。
「ついて来てくれ。」
ユウキはついていった。着いた場所は食堂らしき所だった。
「待っててくれ。あと四人連れて来るからな。」
と言い、グロウスは部屋に戻っていった。
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