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「卓也くーん、こっちおいでよー」
由香ちゃんは寝転がって、僕に向かって両手を広げていた。形のいい目が据わっていていっそう色っぽい。
「う、うん……」
なのに僕はなんて間の悪い男なんだろう。
飲み過ぎて今にも吐きそう。
今日は友人の家でサークルの飲み会。普段滅多に来ない憧れの由香ちゃんが来ていた。
だから僕は調子に乗りすぎた。もう動いた途端洪水のごとく戻しそうだ。
「早くぅー」
手をばたばたさせる由香ちゃん。なんて愛らしいんだろう。
千載一遇のチャンス。逃したら一生後悔する。
精神を集中して戻さないようにゆっくりこたつで寝転がる由香ちゃんの隣に入っていると、
「卓也くーん」
いきなり後ろから抱き着かれた。普段なら昇天する勢いの幸せだが、何しろ状況が状況。腹部を圧迫されたため、口の中いっぱいに嘔吐物が。
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