高校生活にも慣れてきた頃

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その日、僕は文化祭の準備で遅くまで残った。やっとのことで終わらせて帰宅するため廊下を歩いていると、女子トイレから彼女が出て来た。 僕を見た瞬間、彼女は動きを止め、素晴らしいスタートダッシュでエスケープしようとした。 「待ってっ!!」 今まで声を掛けたことも追いかけたこともない。だから彼女は驚いて立ち止まったようだった。不思議そうに振り替える彼女に、僕は続ける。 「ずっと聞きたかったことがあるんだけど……」 彼女は僕の言葉を真剣な様子で聞いている。まだあどけない顔つきで、純粋そうな目で僕を見る。 「どうして君は……幽霊になってここにいるの?」 彼女は少し考えてから、 わからない、と首を傾げた。 続く
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