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玄関のチャイムが鳴った。出てみると、キャバ嬢みたいな女の人だった。
「こんにちはー」
意味がわからないでいると、彼女は当たり前のように上がり込む。
「お風呂どこですか?」
そう言いながらなんと、服を脱ぎ始めた。
「ちょ、ちょっ」
慌てて目を伏せる。
「なんで、なんですかっ?」
彼女は意外そうに、
「えっ?なんですかって?」
な、なんだこの女、頭イカレてんのか。
「もしかして、間違えたっ?」
慌てたように彼女が言う。
「昨日電話で予約した三浦さん……じゃないですか?」
三浦さん……はっ、三浦先輩!そういえば昨日うちで飲み会をしてデリヘルを呼んでた!
「あっ、あー……多分先輩が勝手にこの住所で予約したみたいです……」
この間も彼女の上半身は裸である。
「そうなんですかっ」
「ち、ちょっと電話しますっ」
なんてこった、まだ就職一年目の19才のガキには刺激か強すぎる!
「はい?」
何故か不機嫌気味な先輩。
「先輩ですかっ?昨日デリヘル呼びましたね?」
「あー……そうだっけ」
こいつ……
「今、来てるんですよ、どうするんですか」
「やればいいじゃん」
笑いながら先輩が言う。
「いやいやいや、金ないですし」
「めんどくせーな、返すから払っとけ」
切られた。覚えとけよこいつ。
「……あー、やっぱ先輩でした。キャンセルってできます?」
「キャンセル料8000円かかっちゃうけど……」
今手持ちは9000円しかない。
「ちなみにやるといくら?」
「17000です」
「あ、じゃあキャンセルで……」
「わ、わかりましたー。ごめんね?」
彼女はとても悪そうに謝る。
「いや、悪いのはこっちですよ」
「いきなりびっくりしたでしょ?」
彼女は心配そうに言った。
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