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無口だけどいつもやにこやかなあなたが今、顔をしかめて口をひらけようとしていた。
何故だか私はその言葉を聞きたくなくてうつ向いた。
自分でも何故そんな態度を取ったか解らない…あなたはどんな表情しているのかも解らない…
何秒うつ向いていたのか。あなたは私に背を向けていた。
ごめんね。ごめんね。良い子ぶってごめんなさい。一言いいかけたあなたの勇気は私のちっぽけな無情心より大きく見えた。
《いじめが無くならない世の中に生きて…》
それでも話しかけてくれたのは何故?
「なんでいつもうつ向いてるん?」
あなたの一言だった。いじめられ同士がこっそり話す。今から思えば変だよな。
私は周りの目を気にしながら口を閉じる。
「目をみて話し出来ないかな」
(出来ない…いじめられるから)
「前から気になってたんやで?人に合わせてない?」
(合わせないといじめられるから)
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