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「あー…なるほど。それでリリアはご機嫌斜めなんだな?」
「ホント、冗談じゃないわよルートの奴っ! 私の可愛いリリアに何してくれるのっ。リリアが汚れるじゃない。次会ったらあの頭、私の才能で素敵な角刈りにしてやるっ!」
ぐったりとソファに寄りかかるリリアのサイドには、艶やかなストレートの茶髪を肩まで伸ばした男と、黒装束を身に纏った黒の短髪の美女が居た。男の名はユーリ、美女の名はシエルという。
リリアから先程の話を聞くと、ユーリはやれやれと首を振り、シエルは激昂して目の前のケーキにフォークを突き立てた。
午後の優雅なお茶の時間。
暖かな陽射しの降り注ぐ庭園の中、三人はいつもの如くシエルの煎れたお茶でティータイムを満喫していた。
「リリア。あンの馬鹿ルートのことなんか忘れて、美味しいお茶を頂きましょう? 今日も上手くブレンド出来たのよ」
「……ああ。ありがとう、シエル。シエルの煎れたお茶はいつも美味しいから、凄く癒される…」
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