NECKTIE ~ネクタイ~

4/13
前へ
/980ページ
次へ
縦に大きく見開かれた聖司の瞳を映す、竜弥の瞳。優しく聖司の髪を掻き上げる。 「聖司いい匂いがする…」 「もう朝ご飯出来たよ。早く食べなきゃ」 「少し位、いいじゃん。久しぶりに泊まりに来たんだし。何なら、今日休み取らない?俺は聖司と今日一日ベッドの中で過ごしたいんだけど?」 口の端を上に上げ、暗がりの中でもはっきり分かる、切れ長の瞳を細めて小さく笑った。 それにつられて、聖司も小さく 仕方ないな…と笑った。 そうと決め込んだら二人の行動は早かった。 丸一日ゆっくり二人で過ごせるのは、何にしろ久しぶりだったからだ。 休みがなかなか合わず、すれ違いの毎日だった。 二人は、会社に連絡を入れた。
/980ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1385人が本棚に入れています
本棚に追加