前編

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ただの魔族でもとてつもなく強い。 多少腕に自信のある者でも魔族には苦戦する。 リューレイジュにしてみれば、その邪教に岩石王が力を貸しているのはほぼ確実なのだ。無論、理由もある。 「……で?」 「え?」 リューレイジュはすっかり黙り込んでしまったリエに呼びかける。 「貴女はどうしたいのですか?」 「……。」 その問いかけを受けてもリエはしばらく黙ったままだったが、やがて強い決意でその青い瞳を輝やかせながら、顔を上げた。
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