前編

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今入った店でもやはり絡んできた奴がいたので、問答無用でぶちのめしたのだ。 それから平穏に食事を終え、店を出たのだ。 次の瞬間、リューレイジュの目に入ったのは、亜麻色の巻き毛に丸く大きな青い瞳が印象的な、まだ十を少し過ぎた年齢であろう少女が、数人の柄の悪い男達に囲まれている。 彼等は恐らく人買いといったところだろう。それであの少女をどこぞに売ろうとしている、といったところだろうと予想し、リューレイジュは迷わずそちらに足を向ける。 「へぇ……お嬢ちゃん、可愛い顔してんじゃねえか。喜びな。高く売れるぜ。」
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