マサキ-パート3-

16/16
前へ
/307ページ
次へ
仕事が終わり私は足早にレオンを迎えに行き、圭司くんの家に行った。 チャイムも鳴らさず玄関を開けると静かだった。 奥の部屋に行くと圭司くんは寝ていた。 「ねぇっ」 「んっんぁー?」 「話あるんだけど」 「あぁー…ん?あっ?久しぶりー会いたかったよぉ」 圭司くんは私に抱きついてきた。 「ちょっとっ!やめてよ」 「いいじゃーん。だって寂しかったんだもん」 ナニコイツ…キモイんですけど… 「あ、あのさぁなんで店にあんな電話かけてくんの?迷惑なんだけど」 「むかついたから」 「はぁ?むかついてんのはこっちだよ」 「この前思いっきり殴られた仕返し」 「馬鹿じゃねぇ?じゃぁ私はどうなんの?あんたに年中殴られてんじゃん」 「あれは愛情表現。この前のお前は憎しみのパンチだろ?」 「あーっそ!もうやめてくんない?私はあんたが嫌いなんです。じゃあね。二度と変な事しないでよ?」 「慰謝料!」 「ほんと聞き飽きたわ…」 「なんで?別れるんだろ?普通慰謝料だろ?」 「ふぅーん…普通暴力さんざんしてた人が被害者に慰謝料って払うんだ?初耳だゎ。そんなんじゃ世も末だね。弁護士とか警察とかいらないじゃんね」 「馬鹿にしてんのか?」 「馬鹿じゃなくてあんたは非常識なんだな。あっでも馬鹿か…」 圭司くんはあの暴力するときの顔つきになった。
/307ページ

最初のコメントを投稿しよう!

568人が本棚に入れています
本棚に追加