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「この中に金入ってるんでしょ?」
「なにすんの?」
圭司くんの体はもうボロボロだ。
「お金もらってくからね。まぁいわゆる借金の取り立て」
「それとられたら……」
私は財布の中身の三万を抜き取り、再び玄関に向かった。
もう圭司くんは私を殴る気力もないようだ。
「じゃあね必ず残りは振り込んでよ?」
「行かないで…」
「はぁ?」
「体中が痛いから…病院連れて行ってくれないか?」
「これで私の痛みわかった?」
「…それはわからない」
「あんたが私に散々してきた事でしょ?」
「俺のはだから愛情表現だってば」
「あーっそっ!レオン病院に連れてってあんたに殴られたって言ってくるから」
「本当にごめんなさい。それだけは言わないで。捕まっちゃうから」
私はその言葉をシカトして、玄関を出た。
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