おい、そこのお前、頼むから代われ。

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「ま、外に出て見る事じゃな、そうすれば自ずと分かるじゃろ」  自称神様は牛乳を飲みつつ、不敵に笑う。 「外、ね」  まあ、どっちにしろ、今日は月曜日、専門学校があるから引き籠もるにも引き籠もれない。  俺は支度を済ませ、玄関へと向かう。 「ところで、カスケ」 「キョウスケだ! なんだよ」 「お昼ごはんはどこじゃ?」  ああ、この神様はとんでもない穀潰しだ。もうある意味試練だ。俺がキッチンの戸棚に指をさすと、彼女は直ぐさま戸棚を荒らし、カップ麺を高々と掲げていた。  俺はその様を溜め息を付きながら見つつ、自分の部屋を出た。
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