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飛び降り
布団を干す為、俺はベランダに出た。
一通り干し終えて、さて戻ろうとした時。
いつもと景色が違うのに気づいた。
それもそうだ。
血まみれの人が俯せに倒れていたのだから。
心底パニクったのだが、気持ちとは裏腹に、ただその血溜まりをずっと凝視している自分がいた。
それこそパニクったからであって、まともだったら絶対119だ。
時間がどの位たったかなんて全然わからないが、多分5~10分はたっただろう。
彼
は、
頭をこっちに向けた。
ぐちゃぐちゃで真っ赤な顔で、
言った
『みるな』
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