追憶

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あれは 19の夏だった 歌って飲んで 二日酔い 痺れる頭で プール行き 溺れて 夢をみたんだ 湖の近くの 壊れかけの ボート小屋 そこには 僕が住んでいる お腹が空いたら 花を食べ 何もしないで 生きている 湖の中には ヒルがいる 血を吸うことが 仕事の奴ら まるでこの世と 変わらない 寒くなったら ムシロ巻き 僕はそこで 歌を歌うんだ 月と氷と愛の歌さ 湖の側のボート小屋 訪ねて来るのは 元彼女 お腹が膨れて いるのは来年 俺の子供が産まれてくるから 俺は彼女が来たとき ボートを出して オールを漕ぐんだ 彼女の真上には 輝く月が二つある 彼女はニッコリ笑って ゆっくり星が降ってくる そこで俺は気付くんだ 彼女は 生きていないって 水が俺の中に 入ってくる どんどん入って 一緒になる 慌てもしない でも 遠いはずの 月がこっちを 見ている 気がしたんだ 痺れる頭の片隅で 明日彼女に会おうと思うんだ
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