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始めからおかしな仕事だった。
あるアパートに住む男を殺すだけ、
簡単に終わるはずだった。
仕事の途中、
男の娘に見られた。
いや、
見られてはいない、
彼女は目が見えないようだった。
若い頃、
車で人身事故を起こした。
相手は幼い女の子、
即死だった・・・。
何となく姿がだぶった。
・・・気のせいだろう。
しかし、向けた銃の引き金は重く、彼女を殺す事は出来なかった。
私に笑いかける笑顔が頭から離れない。
四年前も同じように男の子を撃てなかった。
それを最後に殺しをやめていた。
あの事故から何かが狂っていったのかもしれない・・・。
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