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「そっか。それじゃね」
とミリアムは言って、その場を立ち去って行った。
おそらく、今回の出来事でそれなりに疲れたのであろう。
「さ、私達も行きましょうか、ルーサー」
「そうだね」
それに続くようにリア達も集会場の方へ行き、外へと向かう。
「………俺も行くとしますか」
そして、廊下に残されたブラッドも外へと出る為に集会場の方へと足を踏み入れたのだった。
「だから、小手先よりも力だろ!」
街の表通りで11、2歳ぐらいの少年達が5人程まとまって歩いており、
その内の1人の一番男らしいベゼルトが噛み付くように吠えた。
「何言ってるんだよ!
パワーよりもスピードに決まってるだろ!」
だが、それに負けじと吠えるのは高貴そうな服を着た少年ボーゼだ。
「いや、守りの重要さも忘れちゃいけないでしょ」
5人の中で一番女性的なローリィも彼らの勢いにも屈せず自分の意見を告げる。
「皆さん何を言ってるんだか…
そんなものより読みが重要に決まっているじゃないですか」
理知的な雰囲気を漂わす眼鏡の少年、ダレンは呆れたように言う。
「チッチッチッ、それだから皆はダメなんスよ。
結局はそれら全てを含めた総合力…
技術が重要なんスよ!」
そして、額にゴーグルを乗っけた活発そうな少年…
ラハルはそう力説し、何だとこの野郎とそれぞれがそれぞれの違う主張を曲げないので更に口論は激しさを増すのであった。
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