黒猫を追う子供達の冒険

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「おーおう、よくやったな。 5人でとはいえ鉄パイプだけでグリムベアを倒すとは大したモンだ。 全員無事か?」 ブラッドがラハルらの前に現れたのは丁度そんなときだった。 「兄貴、俺達は無事…… あ、ボーゼのケツが無事じゃないっス」 「ケツ? どうしたんだ?」 ブラッドは彼らの戦闘を見ていないという方で通す事に決めているので、知らないふりをする。 「グリムベアに吹っ飛ばされて木に背中強打しそうだったんで、俺がケツを蹴り上げてやったんスよ」 「そりゃ痛い。 脚力だけならこの面子ならラハルがダントツだしな。 ボーゼ、診せてみろ」 「いや……いいです。 腫れてて痛いだけで、立てるし歩けるので大丈夫です」 そう言われても、他の面子の前でケツを見せたくはないので、そう言ってその場で素早く腿上げをして無事をアピールする。 「そうか…… そんじゃ早いとこ森を出るぞ。 次が来ないとも限らないし、もうすぐ日が落ちる。 夜の森は危険だ」 ブラッドもそれを察したので、深くは気に留めていないような素振りを見せておく。 「だが、無理はするなよ。 キツかったら俺に言え」 「了解しました」 「それじゃ、帰るとするか」 そうして、ブラッドとその教え子5人は夕暮れに染まりかけた森を歩き、街へと向かって行くのであった。
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