プロローグ

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  冷たい夜風が街を吹き抜け、木々や花々を揺らす。   「今宵は満月…か。」     長身で長めの艶を帯びた黒髪。すらりとしたルックスの青年は一言そう呟くと、背中に生えている漆黒の翼をばさりと広げた。     そのまま軽く地面を蹴り、大空へと飛び立つ。   彼の存在を知る者は、まだ誰もいない。
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