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一斉に口を閉じる女子一同。
ゆっくりと扉が開く。
執事と思われる人があわてて赤い絨毯を昇降口までひく。
制服をラフに着こなし登場すると、再び耳をつんざくほどの黄色い声が学校中に響いた。
「きゃー、隼様ー」
隼はゆっくりとした足取りで絨毯の上を歩いていく。
「隼様っおはようございます。」
「隼様、今日も素敵です」
隼が目の前を通るたび、口々に言葉をかける。
そんな女子に向かって、にこりと微笑むこともせずに歩いていく。
「…あぁ言う偉そうな所が嫌いなの。」
遠くから隼を見ながら、誰に言うでもなく呟いた。
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