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それはほんの数分。
けれど、もの凄く長く感じられた。
隼が校舎に入って行ったと同時に、今までの団結力はどこかしらへ。
嵐が過ぎ去ったかの様にさっさと校舎に入って行ってしまう。
「隼様…」
余韻に浸っている柚を引っ張り、亜美も校舎へと入っていく。
「今日の隼様も格好良かったよね、亜美っ!」
我に返れば言うことは隼に関してばかり。
亜美は大きくため息を吐いた。
「どうだか。確かに一般的にはイケメンだとは思うけど、私は苦手。あの偉そうな態度が見てて腹がたつ。それに他の男子とも喋ってる所見たことないし、不思議な所が多い人だよね」
「分かってないなぁ、そこがいいんじゃない。」
何を言っても無駄なようで。諦めて適当に話しを合わせる亜美。
「そうですね。」
「でしょ?」
そんなよってたかるほどの男ではないと思うのだが、また意見すると長々と隼様トークが続きそうなので黙るとして。
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