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ジャンはホールから飛び出して、美しいダンスを見せてくれた女の人を捜してベルサイユ中のあらゆる場所へと走った。
だが、気付けばもう夜中の2時を回り、こんな夜道を歩く人などいなかった……。
へとへとになってジャンに付いて行けなくなったミッシェルとリュカは、ベルサイユの庭園にある噴水の側に座り込んでいた…。
『なぁ…ジャンのやつ…まだ捜してんのかな…』
もう立ち上がることさえ出来ない状態のミッシェル。
『ジャン様なら…きっとまだ…捜してますよ……。』
座り込んで、息継ぎするのがやっとの状態のリュカ。
はぁはぁと息を切らせながら座り込んでいる二人の元に、ジャンが歩いてきた。
『おっ、ジャン!…やっと戻ってきたか……。』
戻ってきたジャンにミッシェルが手を振ると、なんの反応もなくただ俯くだけのジャン。
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