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『藤崎さん、僕の神々しい顔を見つめてくださぁい!
僕をモデルにした旗を作るんや。きっとおもろい旗になる。』
『確かに描きやすい顔だけどね、丸描いてちょんちょんだもん』
『はい集合!』和田先生だ。
何で50センチ物差し持ってるんやろ?
『遅い!』
『団長、点呼取って並ばせろっ!』
『はいっ』
『番号-!』
いちっにいっさんっ……5年1,2,3,4組全員揃ってます!
『風間も前来い!』
『はいっ』つられて声張り上げる。
『これ着るんだ』
………デタッ!
『姿勢よくしろ真っ直ぐに!』背中に物差しをあてがわれた。
…なるほど使い道あるね。
団長のは背中にかぶと「甲」の刺繍が……
甲東小のかぶと、甲山のかぶとだ。
『我らが甲東魂が集結する大切なポジションやで、頑張りや!』
『あと たすきも着けろ。たすきがけ、わかるか?』
え たすき……?
初めてだ!
サザエさんで暮れの大掃除の時 波平がやってたな……やり方わからん…
『マミちゃんそれじゃオンブヒモだよ、こうでしょ』
文子ちゃんが手際よく直してくれた。
『ありがとう!もう毎日来て欲しいわ』
(笑)
応援歌いちば~ん!と掛け声がかかり、はじめて聞く応援歌を練習した。なんだかいいかげんな音程だったから口ぱく気味ながら一時間歌い続けた。
のどがガラガラしてきた。
応援の型もいくつかパターンがあり、一通り覚えた。鼓笛隊で鍛えた根性で(倒れながらも)到底無理かと思ったが案外しっくりきた。
ただ 副団長としてなんかまだ足りないらしくて……つまり 全校生徒の前に立ち 声が小さい!とか もう一回!とか まだいける!とかを怒鳴りつける事。
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