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ガラと出会ってから僕は良く眠れる様になった。頭もどこかスッキリする…。 そうして僕はいつもと同じ様、夜をむかえた…
だが、今日はいつもと違っていた…。時計の針は23時を刻んだが、今日はあの声が聞こえてこない…
「ガラ…?おい…」
話かけてみるが応答はない…。なんだ?いないのか?僕はどこか憂鬱になって、ベットに横たわった…。時計が2時を刻む頃に「よぉ…」と呼ぶ声が聞こえた。
「ガラか…」
と僕は呟いた。
「俺にも色々あるからな…」
とガラも呟いた…。
僕はベットから起き上がるとパソコンの机の前の椅子に座った…。
「ところでガラ…お前は日中は何してるんだ?」
と聞くと、「観察さ」とボソッと口にした。
「観察?そうか…僕以外にも見ている奴がいるのか?」
と言うと…
「それも今日までで終りだ…やっぱり俺はお前が気に入ったぜ…これからはお前だけを見させてもうよ」
と言ってきた。僕を見てどうするんだ?と思ったが、まぁ、僕もガラをどちらかと言うと気に入っているから何も口にはださなかった…。
するとガラは僕の興味をそそる質問をしてきた。
「…今、お前が存在している世界は光と闇…どっちだい?」
面白い質問だな…。
「まぁ、どちらかと言うと光だろうな…。ガラの存在する世界は闇なのか?」 と僕は質問し返した。
「そうだな…俺はここでは姿もないし…光に憧れてこの世界に来たのかもな…」
なるほどな…と思った。 「てことはガラは闇の住人てところ…かな?」
と軽い口調で僕は言った。
「そういう事だな…」
ガラはそう応えた。
「僕も闇の世界に生まれてみたかったよ…。ここは光の世界って言ったけど、本当は闇よりも堕ちた世界だ…」
僕は更に話を続けた…
「何よりガラは自由じゃないか…人間って何かに縛られてて窮屈で息苦しい世界に生まれた生き物だと、僕は思ってるからね。」
ガラは無言で聞き続けた…。
「闇の世界なら何も怖い物だってないんだろ?光の世界なら闇に堕ちる事を恐れてしまうからね。」
僕は真剣に話した。ガラは「確かにな…」と一言だけ呟いた…。
…… 今宵は長い夜ににりそうだ ………
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