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あの日以降、百合さんと会うことはなかった。
知らない間に引っ越したらしい。
近所で目立った事件が起こらなかったことに安心した俺はまだまだ小心者だ。
「ねぇ雄飛、聞いてる?」
「あぁ……わり。ちょっと考え事してた」
「美子!顔近づけすぎ!」
…俺は美子に恋心なんて持ってねぇけど、麗太を見てると女が嫌でもつい協力しちまうんだよな。
自分でも不思議なくらいだ。
「雄飛!美子にそんなカッコいい顔見せないで!」
「…カッコいい顔なんて見せてねぇよ(苦笑」
麗太に俺の過去を話すにはまだまだ時間がかかりそうだけど…いずれ好きなやつが出来たとき笑い話にしてやる。
んで、ぜってー麗太に協力させてやるからな。
それまで美子と別れんなよ?
おわり
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