孤児院

13/13
2650人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
兄はファラの頭にも手を置いて言った。 「‥‥困ったことあったらエルやみんなに話すんだよ?」 ファラは小さく頷いた。 それを満足そうな顔で見た兄は、入り口に向かった。 兄は立ち止まり、振り返ると私たちに向かって言った。 「また戻ってくるよ。‥‥必ず‥‥」 兄とはそれ以来会っていない。 しかし兄からの仕送りのおかげで私たちは学校に通えている。 そのお金が来る度に、私は兄が元気なのだと安心出来た。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!