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ノエルの表情は親の顔だった。
誰だって肉親が悪事を働いているなんて信じたくない。
いや、知っていても認めたくないのだ。
生徒達の手前、校長という立場から普通に話していたがジェイドの事に触れるたび、ノエルの表情は明らかに暗くなっていった。
そんな気持ちを知ってか知らずかシンは切り出した。
「‥‥俺はベリアルがザンに操られていると踏んでいる。
だから助けてやりたい。
エルのためにも‥‥。
もしジェイドも操られているならば俺が必ず連れ帰る」
ノエルは俯いたままだったがシンの気持ちを読み取り、言った。
「そのためにはフラムの力も必要になるじゃろう。
フラムは私の屋敷にいる。
‥‥会って話すといい」
それを聞いたシンは我とファラを外へ出ようと促した。
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