隠し事

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「え?」 たった一言なのにその場にいた者はシンという人間を疑った。 「な、なんでって‥‥そんなの決まってるじゃないですか!私達のためにフラム君は‥‥」 我はただ呆然と聞いているしか出来なかった。 ‥‥違う。 我は疑い初めていた。 我は人の気持ちも分からぬ小僧を主と認めようとしていたのか‥‥。 沈黙を破るようにフラムは語りだした。 「そうや‥‥ファラの言うとおりや。今のワイではお前らの足手まとい‥‥いや下手をすると助けるどころか逆に傷つけて‥‥」 「‥‥お前‥‥俺たちをなめすぎだ」 怒気の籠ったシンの言葉がフラムの言葉をさえぎった。
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