3291人が本棚に入れています
本棚に追加
/706ページ
「雄ちゃん!来週遊園地行かない?」
それは一週間前、俺の部屋で麻衣と話している時から始まった。
俺と麻衣の二人は、小さい頃から家が隣通しで、家族ぐるみの付き合いをしている。
小学校と中学校もずっと一緒で、高校に行くときにも麻衣は付いてきた。
別に俺は迷惑だとは思ってない、つーか嬉しい。
麻衣も俺には好意を持ってくれている…と思う。じゃなきゃ俺の部屋になんか来ないだろうしな。
「別にいいけどさ…とりあえず腕にしがみつくなよ。暑いって」
「え~、やーだよ~」
そう言って麻衣はさらに俺の腕にしがみついてくる。
正直言って暑い。クーラーはかかってはいるがとにかく暑い。
ホントに6月かよ…異常気象め消え失せろ!
…と、そうだ。麻衣について説明しておくか。
麻衣は小さい頃からこの辺りのアイドル的な存在だ。
容姿端麗、中学校の頃から色んなやつによく告白されていたらしい。
ってかされてた。
だが何故か誰とも付き合ったことはないんだそうだ。
最初のコメントを投稿しよう!