第一章

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翌日。 俺は中学からの悪友、蓬に空知緋色の事を聞いた。 「お前、空知の事知らないなんて本当バカ沢だな」 「バカ沢言うな!つか、そんなに有名だったのか…」 「ったりめーだっつーの」 空知緋色、成績優秀スポーツ万能。すでに弓道部の希望の星と言われている。もっと上の高校に行けたはずなのに何故かウチに来た。 すでに何人もの男が彼女に告白し、全滅。断り方も半端なくドSで、一週間は寝込むらしい。何でも相当な男嫌いなんだとか。 「あー…わかるわ」 「お、なんだ、もう告ったのか?」 「バカ!出来るかンな事!」 「へたれだもんなぁ」 カッカと笑われた。正直その通りなので反論出来ない。悔しさを堪えつつ、俺は1番気になっている事を聞いた。 「空知って倉田と仲良いよな。なんで?」 「あぁ、何でも小学校からずっと一緒なんだと。空知はよく倉田のクラスに行くみたいだしな」
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