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この作品は、家に居るときに窓から外の景色を見ているときに思い浮かびました。
厳密には思い浮かんだというか、独り言として口にしていたものです。
内容については、もし家に窓が無かったら家の中は真っ暗で、自分で何かを動かさない限り家の中の構造は変わりません。
しかし、窓の外の景色というのは常に変わりゆくものです。
そこで僕は、窓というものが家で唯一変化を見せてくれるものだと考えました。
きっと窓が無かったら、家の中というのは味気ないものだと思うのです。
第二段落(家の中の~映してくれる)の三文はその窓が見せる「変化」というものについて綴っています。
桜色は当然春、緑色は若葉が生き生きとしている夏、茜色は紅葉が美しい秋、銀色は雪景色が日の光に反射して眩しい冬を表しています。
第三段落は、ただ家の中から見ていただけのものを、窓を開け、全身で外を感じようとするものです。
匂いは嗅覚で、音は聴覚で、風は触覚で空気は味覚でそれぞれ感じています。
実際空気は味というものはしませんが、やっぱり外の空気は感覚的にですがおいしいと思うのです。
どこかやわらかさを出すために、やさしいやここちよいなどをひらがな表記しています。
『体で世界を独り占め。』という文は、外の空気は当然みんなのものなのですが、何か窓を開けたときの心地よさというかそういったものが、小さな幸せを感じさせてくれ、そんな感覚を味あわせてくれるような気がしてこのように表現しました。
『変わらない世界を「外」が満たし、中も外も一体化。』という文は、新鮮な空気や匂いといった「外」が家の中を満たし、中も心地よくなっていく様子を表現しました。
最後の文はいろいろこだわっていて、全部で三つあります。
一つ目は朝日の日と夕陽の陽をわざと別の漢字を使っているところです。
あくまで個人的にですが、「日」と表記するとどこか明るい感じがしてして、「陽」と表記するとどこか寂しげな感じがするので別の漢字を使っています。
二つ目は光にくるまれると表現したことです。
日の光というのは見るものではなく、全身で感じるもの思うのです。
くるまれるという部分を本当は漢字にしたかったのですが、「くるむ」も「つつむ」も変換したら同じ漢字になつてしまうので、みなさんにはくるむと読んでいただきたく、渋々ひらがな表記にしました。
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