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まずは
苺と一緒に家を出なきゃいけないから
愛車スカイラインに乗る。
家の片付けなんて一度もしたことないくせに
車だけはいつもピッカピカだった。
苺とお父さんは
もちろん会話も無いから
組合に着くまで終始無言。
沈黙沈黙沈黙沈黙。
地下にある事務所に着くと
入口にあるソファーに座るよう指示されて
そのまま父の帰りを待った。
最初は
仕事関係の場所みたいだし
何か仕事の用事があるんだろうなって子供ながらに思ってたけど
回が重なる度に
1時間
2時間
3時間
て
待たされる時間はどんどん増えていった。
帰って来た父の手には
大量の趣味のCDや本。
悔しかった。
苺は娘なのに
本やCDに負けてる気がした。
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