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ブルッッッ!
突然紀之に悪寒が走った。
「のぉ~~~りぃ~~ゆぅ~~きぃ~~~!」
英輝が紀之の顔をガン見している。顔は……ものすごく歪んでいた。
「何やねんあの子!めちゃくちゃ可愛いやないか!!」
「あぁうん、けっこう可愛かったな。」
「何でや!何でやあぁぁぁぁぁぁぁ!!明るく女子と話かけた俺は何もなくて、何でこんな冴えない奴にはあんな可愛い子に話かけられるんやあぁぁぁぁぁぁ~~!」
「ハァ…………お前………まだ初日なんやから、何もなくて当たり前やろ………。オレだってさっきのは偶然やないか。」
「うるさぁあーーーい!!そんなこと言って人を安心させといて自分だけ女子を独り占めする気やな!鬼!悪魔!…くっそぉぉ~~紀之のアホォォォォ~~~~!!」
英輝はウワァァァと叫びながら走っていった。
「アホらし過ぎて追いかける気にもならんわ………」
紀之は呆れたのか大きくため息をついた。そしてこれから暇で時間はたっぷりあるので、何をするか1人で考えた。
(そうだ!テニス部ってどんな感じか見に行こう!)
そう決まると紀之はテニスコートへ向かおうとした。
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