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果心居士との戦いが終わり、幻太郎が家に帰ると小春と子供たちは穏やかな表情で昼寝をしていた。子供たちは大きな紙に絵を書きながらその上に寝ていたようだ。よく見ると中央に描かれていたのはバクヤのようだった。
「あ、幻兄お帰り!」
「お帰り、幻兄ちゃん!」
小春が幻太郎の帰りに気づくと子供達も目を覚ました。
「ただいま。みんな良い子にしてたみたいだな。みんな笑顔だけどなんか良いことあったのか?」
「うん、小春姉ちゃんが描いた変な動物が夢の中に出てきて、悪い夢から助けてくれたんだ! そしたらなんかすごいすっきりしたんだよ!」
「僕も!」
「わたしも!」
(バクヤ、この子たちに何かしたのか?)
幻太郎は状況がよくわからなかったのでバクヤに確認してみた。
(急にこの子達の夢に呼ばれて、行ってみたら小さな黒い魔物がいたから喰っただけだ!)
(もしかするとバクヤの絵を夢枕にするとバクヤはその人の夢の中に入って行けるのかもな?)
(はははっ、そう出来るなら俺は黒い魔物食べ放題だな!)
子供達の役に立ったのが嬉しかったのか、バクヤは喜んでいるようだった。
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