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重和はお人好しな性格もあり、お客様から好かれて順調に成績を伸ばしていた。
そんなある日、重和はまた変な夢を見た。
それは薄暗い夜道のような光景だった。重和がゆっくりと前に進むと声が聞こえてきた。
「助けて…苦しい…」
助けを呼ぶ声がする…
重和は声のするほうに駆け寄った。
するとそこにいたのは重和の幼なじみの《高野 雄司》だった。雄司は黒く大きな熊のような魔物に両足を食い千切られながらも必死で這って逃げようとしている。重和は雄司を助けようと手を伸ばした。
もう少し…
もう少しで雄司に手が届く…
しかし手が届く寸前に視界がぱーっと明るくなって雄司がだんだん見えなくなっていく…
雄司の背後には魔物が大きな口を開けて迫ってくる…
「雄司ーーーっ!」
叫んだその瞬間、重和は目が覚めた。
覚めの悪い朝だった…
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